2017年3月28日火曜日

平成28年度防衛省シンポジウム 今後の日米同盟の方向性(2)

 本編では、以下3回に分けて記していきたいと思います。
    1 防衛省シンポジウム概要と解釈の難しさ_その1
    2 解釈の難しさ_その2(今回)
    3 解釈の難しさ_その3とこれからの姿


平成28年度防衛省シンポジウムの概要については、
防衛省シンポジウム概要と解釈の難しさ_その1 
を参照してください。

■解釈することの難しさ_その2


3-2 シンポジウム参加者からの事前質問に対するパネリストの回答として
冷戦型と、グレーゾーンからの発展型の戦争形態があるとの意見がありました。

 ・北朝鮮の行動は、冷戦の延長型
 ・中国の行動は、グレーゾーンからの発展型(グレーゾーン事態)

このシンポジウム内での冷戦の延長型とは、
相互確証破壊を冷戦の基礎として発言されたものと思われます。

つまり、核弾頭を搭載したミサイル等を十分に装備することにより、
軍事的な先制攻撃を防ぐ戦略に北朝鮮は立っているとの解釈です。

もし、この内容通りであれば、北朝鮮の今後の戦略は明らかです。
それは、もちろん「冷戦型」であって、米国・ソ連・英国・仏国・中国の
核保有五大国が第二次世界大戦後進んできた道、そのもののになります。

予想される、今後の北朝鮮の核戦略

1 核弾頭の小型化・高性能化
2 米国向け大陸間弾道弾の高性能化
3 同盟国に展開する、米軍向け中距離弾道弾の高性能化
4 移動型弾道弾発射装置(TEL)の高性能化
5 潜水艦搭載型弾道弾(SLBM)の高性能化
6 同時多発発射能力の向上
7 米国に対し、相互確証破壊能力を保持したと認識させる


今回はこのあたりで終わりにしたいと思います。
加筆・修正は失礼ながら随時あるかと思います。ご容赦ください。


次回は、 解釈の難しさその3
について記したいと思います。